王都ロストール

王妃エリス

私たちはエリスに面会しました。外見からして悪女的〜!でも、美人だな〜。

エリス「お待ちしていた、エリエナイ公。そなたの領地で物騒な事件があったと聞くが?」

レムオン「さすがにお耳が早い。ノーブルの代官ボルボラが死にました。」

エリス「ほう?」

レムオン「事故死です。」

エリス「フフ、エリエナイ公。私は死因までは尋ねておらぬが?」

レムオン「一応、ご報告申し上げたまで。弟エストが処理にあたっています。近日中に詳細をご報告できるかと。」

エリス「では、それを待とう。しかし、残念なことよ。ボルボラに聞きたいことがあったのだがむくろを問いただすわけにもいくまい。」

レムオン「領主の私に答えられることでしたら・・・。」

エリス「先日ボルボラがこれを送りつけてきた。今は亡き、先代のエリエナイ公・・・そなたの父上が女に宛てた書簡だ。」

ノヴィン「女にですと!?こ、これは・・・なんたること!貴殿の父上は、妻以外の女性に子供を産ませていたようだ。いや、待て。エストの誕生には、我々もかけつけた。・・・ということは、貴殿がその女性の・・・。」

レムオン「故人の恋文をのぞき読むとはいい趣味をお持ちですな。」

ノヴィン「コホン・・・確かに、ファーロス家の当主にあるまじき不作法だった。しかし、この手紙から判断すれば貴殿は不当にリューガ家当主の座についたことになる。ふふん、エリエナイ公・・・いや、レムオン。これで貴殿も終わりだな。」

エリス「手紙の入手経路を明かさぬままボルボラが死んだとあっては、これを鵜呑みにするわけにもいかぬ。しかし、手紙を手に入れた直後の事故死とは・・・偶然にしては、できすぎていると思わぬか?しかも、ボルボラはノーブルで横暴を働き、そなたを困らせていたというではないか。この上ない幸運であったな。エリエナイ公。」

レムオン「フッ・・・、おたわむれを。彼は有能な男でした。現にこれまで、ボルボラの後を任せられる者がおらず、頭を悩ませておりました。ですが、ようやくその結論が得られたので、今日はその件についてお願いに上がった次第です。ノーブルの支配を、我が妹ミネルヴァに任せたく存じます。」

!!あれ!?なんで私がレムオンの妹なの!?え〜〜〜〜っ!!

エリス「妹?」

レムオン「ここに連れてまいりました。」

エリス「エストの他に兄弟があったとは、初耳だが。」

レムオン「わけあって、公にはしておりませんでした。そのわけは・・・申し上げなくともおわかりでしょう。」

エリス「この少女こそ、・・・この手紙にある子供だと?」

レムオン「ボルボラ亡き後のノーブルを統制するために、なにとぞ、我が妹ミネルヴァにノーブルの伯爵の称号を。」

ノヴィン「ならん!ならん!!ふざけたことを!」

エリス「陛下、どうかこの者に伯爵の称号を。事情が事情です。手続きは追って行うこととし、この場で叙任なされては?」

セルモノー「ああ・・・。王妃がそう言うのであればな・・・。ミネルヴァと言ったか。そなたをロストール王国の伯爵、そして、特別に白竜騎士に叙任する。」

エリス「騎士の証であるだ。受け取るがよい。」

私はなんだかわからないまま騎士にされてしまいました。とりあえず、ばれないように精一杯演技をして、盾をもらいました。もう、心臓バクバクだよ〜〜!!

レムオン「迅速なご処置、心より感謝いたします。リューガ家は陛下に今後、いっそうの忠誠を誓いましょう。」

ノヴィン「・・・ふん、ぬけぬけと。」

レムオン「ノヴィン閣下。何か?」

ノヴィン「い、いや。ロストールのために、せいぜい骨を折ってくれたまえ。」

私たちは王宮をあとにしました。ふ〜〜〜、緊張した〜。

セルモノー「予は疲れた。先に休ませてもらう。」


ノヴィン「なぜ、レムオンの言いなりになる!あんな素性も知れぬ女に伯爵の称号など・・・」

エリス「レムオン坊やに貸しを作ったまで。これで懸案の中央集権化を進める法案がすんなり元老院を通過する。しかも、腹違いの妹を隠していたことが知れれば、レムオンの信望は少なからず落ちるはず・・・。」

ノヴィン「・・・!さすがは我が妹よ!レムオンめ、そうとは知らずに・・・。ハハハハ!小僧めに一杯食わせてやれてせいせいしたわ!」


エリス「それしきのことが見抜けぬ男ではあるまい。・・・愚かな兄を持ったものだ。それにしても、ミネルヴァという娘・・・。無限の可能性を感じさせる・・・。あの目の輝きはどうだ。フフフ・・・、レムオン坊やも楽しませてくれる。」

レムオン邸

私はレムオン邸に連れていかされました。

レムオン「とりあえず、を言う。おかげで難局を切り抜けられた。」

私が出ていこうとすると、誰かが部屋に入ってきました。

レムオン「紹介する。この館の執事だ。セバスチャンと言う。」

セバスチャン「お目にかかり、光栄です。ご用はなんなりとこの私めにお申しつけください。大したご用意はできませんが、いつでもミネルヴァ様をお迎えできるよう、お待ちいたしております。それでは失礼いたします。」

レムオン「彼の言うことは聞いておいた方がいい。この館で一番の権力者だ。フフフ・・・。とにかく、お前はロストールで1、2を争う大貴族リューガ家の一員となってしまったのだ。本来なら処刑されるところだったのだからな。そのくらい耐えろ。よいな、我が妹、ミネルヴァよ。また、帰ってこい。」

ぐぅ〜〜。なんか、大変なことになってきちゃったな〜。まあ、これで貴族の仲間入りとなったし、何よりもレムオンとの繋がりもできたしね。たまにはここへこよっかな〜。私はレムオン邸をあとにしました。

レムオン「・・・不思議な女だ。可能性の女神がいれば、あんな感じか・・・。まあいい。バカで退屈な貴族どもにはあきあきしていた。奴がいれば脳が腐らずにすみそうだ。」

さぁて、用も済んだことだし、何しようかな〜。ブラブラとしていると・・・あれは、もう一人のお兄様となったエストがいました。

エスト「やあ、ミネルヴァ。君に伝えたいことがあってさ。エンシャントの南東にある賢者の森の奥深くに猫屋敷という館があるらしいんだ。その猫屋敷には運命に選ばれた者しかたどりつけないんだって。でも、誰もその猫屋敷にたどり着いた人はいないんだって。なんだか、変な噂だよね。でも、僕はなぜか運命に選ばれた者って聞いてすぐに君を思い出したんだ。ねえ、ミネルヴァ。賢者の森へ行ってみてよ。きっと何かある気がするんだ。きっとだよ!ミネルヴァ。」

言いたいことだけいって去っていくエストお兄様。ちょっと自分勝手なところは、レムオンに似てるわね。さらにブラブラしていると、チャカを見つけました。

チャカ「姉ちゃん!大丈夫だった!?いきなり王城になんて連れていかれて何かひどいこととかされたりしなかった?」

ミネルヴァ「ああ、特には。伯爵にはなったけど。」

チャカ「そうか、それならよかった・・・。・・・もう、ノーブルには戻れないね。ボルボラは倒せたけど、なんだか変に大きな騒ぎになっちゃったし。」

ミネルヴァ「ホント、どうしようか・・・。」

チャカ「姉ちゃん、冒険者としてやっていこう!これからは自由にさ!なあ、そうしようぜ、姉ちゃん!世界を股にかけて旅するんだ!そうと決まれば、さっそくギルドで冒険者登録だ。俺、先にギルドに行って待ってるよ!」

こらこら、勝手に決めるな!・・・でも、まあ面白そうだし、いいか〜。ギルドへ行きました。

チャカ「冒険者登録するんなら、カウンターのギルドの親父に話しかけるんだ。」

ギルドの主人「冒険者登録かい。ここに名前を記入してくれ。」

さらさら〜っと、セシリア・・・じゃなくて、ミネルヴァだ(笑)。

ギルドの主人「幻術計揺れておらず、犯罪登録当てはまらず・・・。おめでとう、これであんたも冒険者の仲間入りだよ。」(←だったよな・・・たしか。)

チャカ「やったね。仕事、がんばろうね、姉ちゃん。」

私たちはさっそく賢者の森に行くことにしました。ここに行かないと何も始まらないからね。

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