ノーブル脱出!

チャカ救出!

フリントさんが去っていったあと、私たちは気まずい雰囲気になりました。だけど、レムオンが先にしゃべってくれました。

レムオン「奴の言う通り、俺はこの地の領主、レムオン・リューガだ。王妃エリスの密使フリントがこの地に反乱を起こそうとしていると知ってここに来た。弟のエストもここに来ていた。弟が反乱騒ぎに巻き込まれないようにもしたかった。フリントが手に入れた密書というのは俺にとって致命的な秘密の糸口になるものだ。雌狐と言われるほどのエリスなら有効に使ってくるだろう。・・・これがすべてだ。」

ミネルヴァ「・・・レムオン・・・。」

私はそれ以外何も話せませんでした。そんなに追いつめられてるなんて・・・。

レムオン「どうした?チャカとかいう弟を助けに行くぞ。」

ミネルヴァ「え?密書はどうするの!?」

レムオン「密書は後回しだ。確かに密書は俺にとって致命的なものだが・・・お前ごときを利用する気などないと証明することのほうが先決だ。俺の誇りに関わる。・・・それだけだ。行くぞ。」

ミネルヴァ「・・・ありがとう!!」

私たちはノーブルの町へ行きました。門には長老の孫と、捕まったチャカがいました。

長老の孫「しょうがねえよなあ、ミネルヴァ。お代官様まで死んじまったら、もう、ごまかしがきかない。お前ら姉弟を反乱の首謀者としてご領主様に差し出すしかない。町のためだ。悪く思うなよ。」

チャカ「そんなのダメだ!姉ちゃん!逃げて!!」

長老の孫「黙ってろよ!気に入らないガキだな!」

そう言って、チャカを蹴り倒しました。なんてことするのよ!!

長老の孫「お前もな、昔から気に入らなかった!俺は何かにつけてお前と比べられてコソクだ、意気地なしだと言われた。だがそれも、今日で終わりさ!!ベテランの冒険者たちを雇ってるんだ!お前は反乱者としてみじめに死ぬんだ!」

女魔道士「はじめまして、お嬢ちゃん。あたしたち、冒険者。ここの長老様に雇われたの。事情はよく知らないけど、あなたを捕まえるように言われたの。生死は問わないって。これで今生の別れになるかもだけど、一期一会が人生の定めよね。さっさとお仕事片付けさせてもらうわ。」

私とレムオンはこの女魔道士と戦いました。レムオンがさっさとやっつけてしまいました。さすが、二刀流は強いね!

長老の孫「に、逃げろ!」

チャカ「姉ちゃん!!俺・・・、俺・・・。」

レムオン「おい、奴らが新手を引き連れてくる前にとりあえず、ここを離れるぞ。」

ミネルヴァ「うん!」

私たちはノーブルの町を出てしばらくしたところで、一休みしました。

チャカ「あいつら・・・、俺を・・・!俺たちはいったいなんのために・・・なんのために戦ってきたんだ!」

レムオンはひとりでどこかへ行くようだったので止めました。さっきのお礼も満足に言ってないし・・・。それに・・・。そう、彼は冷血そうな外見だけど・・・ホントはとってもやさしいってこと、わかったから・・・。あんなに追いつめられてるのに、チャカを助けてくれたし・・・。なんか、彼の側にいなくちゃって・・・あれ、私、なんかおかしいな・・・。なんでだろう・・・?

レムオン「・・・俺は王都へ行く。この地の反乱のことと密書の件でエリスと会わねばならん。ここでさらばだ。」

ミネルヴァ「え、待ってよ。私も、行く!!」

レムオン「酔狂な女だ。ついてくるというのか?」

チャカ「俺も行くぜ!あんたには助けられっぱなしだ!これじゃ、俺の気がすまねえ!それに・・・、もう、ノーブルの町にはいられないだろうしな。」

レムオン「フッ、それもよかろう。煮え切らない貴族どもにはうんざりしていたところだ。気概のある奴がほしかった。本格的にお前たちを利用させてもらう。覚悟するのだな。」

チャカ「ったく、こいつの場合、本気か冗談かわからねえからな。」

ここで、私は何か直感的なものを感じました。何、この変なカンジ?

ミネルヴァ「ねえ!」

レムオン「ん?どうした、ミネルヴァ?」

すぐに大きな音がして、地面が揺れました!とてつもなく大きな揺れに、私たちは立っていられなくなりました。こんな大きな地震、なにかが起きるのかしら?

レムオン「地震か・・・?反乱に反逆に地震と立て続けとは忙しいことだな。次はロストールが滅びるか?破壊神でも目覚めるか?」

その言葉にチャカはビックリしていました。フフ、まだ子供ねえ。でも、私もちょっとビックリしたけどね。

レムオン「・・・フフ、まさかな。さ、行くぞ。」

ミネルヴァ「うん!」

王都ロストール

ロストールにつきました。ついたそうそう、私はレムオンに、王宮へ連れていかされました。チャカは置いて行って。

レムオン「今からロストール王妃エリスと会う。奴はファーロスの雌狐の異名をとる謀略家だ。とにかく、気をつけろ。」

ミネルヴァ「エリスってどんな人なの?」

レムオン「奴は七竜家の筆頭ファーロス家の出だ。ファーロス家は権勢がある家柄でな。今の王セルモノーもエリスを妻にしてファーロス家の後押しを得、王位についたほどだ。しかし、実家の力などあの女の謀略に比べれば、大したことはない。今の当主ノヴィンは能無しだしな。あの女は謀略でふたつの国を滅ぼした。おかげで、今や分断の山脈より南はすべて、ロストールの勢力下だ。あの自由都市リベルダムですらも有力者であるクロイス家を取り込んで、ほぼロストールの勢力下に収めている。国内でも、貴族の力をそいで王権の強化と中央集権化を進めている。これも着実に成果を収めつつある。そして、奴は娘である王女ティアナを甥であるノヴィンの息子と結婚させようとしている。つまり、強化された王位をファーロス家に婚姻によって継承させようとしているのだ。俺はこれに貴族を率いて反対している。そのため、エリスとは対立している。だから、奴は俺を消そうとやっきだ。俺の領地であるノーブルの反乱もその一環に過ぎない。これからも、どんなが控えているかわからん・・・。では行くぞ。決して余計な動きはするなよ。」

ミネルヴァ「はい。」

うう、なんか緊張するわね〜。

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